経営者ってやっぱ先を見通す力があるんだなと感じた話
経営者ってすごい
コロナで各社が苦境に立たされている中、今までのやり方が通用しなくなり、新たな切り口でビジネスを展開していかないといけない会社も増えたのではないでしょうか。
これをチャンスと新しいビジネスを始めて大当たりする会社もありますが、そういう企業の経営者って切り替えの力とか顧客のニーズの先を見通す力がすごいなと思います。
私が先月辞めた会社の元社長もすごい人だったなと辞めた今でも思い出します。
何がすごいって、”先を見通す力”が抜群でした。(あと人を動かす力も)
今日は、そんな社長とのエピソードを書きます。
私のいた会社は、元々、ボロボロのマンションの一角から始まったITベンチャー企業でした。
私が入社したときは、ITバブル前でちょっとだけ会社が大きくなり、もう少しマシなビルに移ってはいましたが、それでもトイレは1個。薄暗い廊下。フロアは1つだけという状態でした。
そこに会社名は出せないですが、あの超有名な外資系IT企業の部長だった人がやってきます。入社当時は、もちろんただのマネージャーで入社したにも関わらず、あれよあれよという間に社長に就任してしまいました。
けれど、私は当時疑問でした。あの超有名な外資系IT企業の部長職なんて、そこにいれば一生安泰なのに、なんでわざわざこんな小さなベンチャーの社長になったんだろう…
しかし、私の予想とは裏腹に、私の会社はあれよあれよという間に、今度は上場企業のグループの一員となり、会社は上場。その後、グループで1番の売り上げとなる会社と成長しました。
社長はもしかして、こうなることを見越していたの…!?
先を見通す力すげぇ、、、と思っていたのもつかの間、今度は社長は、そこからなんと、グループ全体の会長にまで上り詰めたのでした。(リアル島耕作かよ…と思った)
そんな社長はいつも私に「いいよー」と言ってくれたのが印象的でした。
「こんな仕事がしたいんです!!!」
「いいよー。」
「こんな事業を立ち上げたいんです!!!」
「いいよー。」
「このお客さんとやりたいんです!!!」
「いいよー。」
絶対ダメって言われると思って話に行くのですが、拍子抜けするほど簡単にいいよー。と言われるので、毎回ずっこけていました。
そんな私も年を重ね、結婚をすることになりました。
お相手はお客様先の経営者で、大きな会社の取締役も兼任するような方でした。
会社では、あのおっちょこちょいのラッキーパンチが玉の輿だと大騒ぎでしたが、私はお世話になった社長に結婚式に出てもらいたいと、いの一番に相談に行きました。
いつも可愛がってもらっているのだから、きっとこの結婚を喜んで、いつものように「いいよー。」と言ってくれるに違いない。
と、社長の元へ行き、
「社長、私、この方と結婚します。」
と、言うと
「だめだよ。」
「ラッキーパンチさん、この人と結婚しちゃだめだよ。」
とニッコリ笑って言われ、空気が凍りました。
いつも、なんでも「いいよー。」と言ってくれる社長に初めて「だめだよ。」と言われたのは、後にも先にもこれが最後でした。
「経営者の妻って大変なんだよ。君には、〇〇君(←なぜか私の元カレの名前を知っていた)のような人のがあってると思うよ。」
と、言われてガーン…と立ち尽くしてしまいました。
とはいえ、それでも結婚すると言い、結婚式に出てもらったのですが
その3年後ほんとに離婚してしまいました。
そして今、私は、社長の言った○○君そっくりな性格な人と再婚し、幸せな日々を送っています。。。(意図した訳ではないが、いつのまにかそういう人を選んでいた)
このことから、すごい経営者って、公私共に先を見通す力があるんだな。と思い知らされたのでした。
ちなみに、昔、社員旅行で社長の隣の席になったときに、「お前、xx子会社の社長やらないか?」と言われたことがありました。
お互い飲んでいたし、私は冗談かと思い、「できるわけないじゃないですかー(笑)3日で潰れますよ、アハハ」と言いました。
「そうか・・・」
と、社長は言い、私は別の席へ行ってしまいました。
後から分かったのですが、社長はお酒が飲めないことを知りました。
あの時、あの先を見通す力を持った社長の言う通り、子会社の社長をしていたら、私にはどんな人生があったのだろうか、、、と思わず妄想してしまうのでした。
今週のお題「怖い話」